2011年 06月 28日
私は留学していないこともあって、切磋琢磨し合う語学学習の同志という人はあまりいませんでした。それでも大学時代は仲の良かった友達が皆熱心に授業を受ける子たちだったし、その中の1人が英語がとても上手だったので追い付きたくて頑張って勉強してたかな。大学を出てから、特に主婦になり、子供を産んでからは、本や雑誌*以外で、直接誰かに刺激を受けたり一緒に頑張ったりということは、とんとなくなってしまっていました。 とはいえ、やはり「どんないい仲間がいても、結局のところは自分が頑張るしかないよな~」という気持ちが大きく、「励まし合う仲間が欲しい!」という思いもそれほどなく、ひとりで自分がやりたいように楽しみながら勉強してきました。 しかし最近になって、少し状況が変わってきました。 ここ最近、ひょんなことから見つけた「英語でしゃべるママの会」的なグループに月に1~2回参加しています。子連れで参加できる会なので、英語は喋れるは赤ちゃんともども気分転換できるはで、とても楽しんでいます。私の場合は、特に英語に関しては主人相手にいくらでも話せるのですが、やはり同じように外国語として英語を学んでいる人たちと話をするのはとても貴重です。主人が話しているのを聞いても「よし、英語をもっと頑張ろう!」とは思いませんが、日本人の方が話す上手な英語を聞いていると「もっと頑張ろう、もっと勉強しないと!」とファイトが沸いてきます。 私の場合、子連れなので参加できるグループも限られていますが、インターネットを使って検索してみるとおもしろそうな外国語でしゃべる集まりがたくさん出てきます。中国語のものも、わりとありますよ!参加する前にそのグループが安全かどうかをしっかり確認する必要がありますが、「せっかく勉強しているのに話す機会がな~い!一緒に頑張れる仲間が欲しい~!」と思ってらっしゃる方は、是非一歩踏み出してみてはいかがでしょうか? もう1つ変化がありました。私には、このブログにも何度か登場しているやはり英語・中国語のトライリンガルの3歳違いの姉がいます。私が語学学習の虜になったのは彼女の影響が非常に大きいのですが、私が一発奮起して勉強を始めた頃には彼女はもう家を出て1人で住んでいたので、彼女の英語・中国語を聞いて参考にしたり、直接教えてもらったりということはありませんでした。 諸々の事情により、この姉が最近近くに引っ越してきました。お互い小さな子供がいたり、彼女には仕事があったりで、なかなか頻繁には会えないのですが、会うたびに英語・中国語を使ったり、学習法の話などで盛り上がっています。さすがに2人の間で英語もしくは中国語で話すというような不自然なことはないのですが、単語・フレーズレベルで混ぜて話したり、例えば娘に聞かれたら困る内容(「チョコレートあったっけ?」とか)を中国語で話したりすることはよくあります。 つい先日も「方向補語って、わりとプロダクティブに使う方?」と聞かれて、「全然ダメやねん。まる覚えしたもの以外なかなか使えへん。」と答えた後に、ああなんて素晴らしい会話だろうと、ちょっと感激してしまいました。また別の機会には、私が手が離せなくて3歳の娘が不機嫌になっているときに、姉が現れてさらりと"我来entertain"**と言っているのを聞いて笑ってしまいました。 結局のところ頑張るのは自分しかいない訳ですが、やはり1人で黙々と、時には悶々とひたすら勉強するより、同じような立ち場で頑張っている人の姿を見て刺激を受けたり、語学談義に花を咲かす、というようなことは終わりのない語学学習の道のりにおいてとても大事なことなのかもしれません。 私はこのブログを通しても、コメントを下さる方から刺激をもらったり、ちょっとマニアックなことで盛り上がれたりできて、とても嬉しいし、また「もっと頑張ろう」という励みにもなっています。この場を借りて、いつもありがとうございます! *以前何度かご紹介した金井さやかさんの『英語は耳読書で学べ』(中経出版)や、月刊誌『AERA English』などをよく読みます。『AERA English』の今月号、立ち読みに飽き足らず買ってしまった。 **積極的な動作を表す"来"に、「楽しませる」の意味の"entertain"で、「私が相手しておくわ!」ぐらいの意味でしょうか。 ↑読んでくださっている方、ありがとうございます。励みになりまーす。クリックよろしくお願いします。 #
by mei_mokh
| 2011-06-28 08:33
2011年 06月 26日
うちはケーブルテレビに加入していないし(しかもまだアナログテレビ。副音声切り替え機能さえついていないT_T)、最近はパソコンの前に座っていられる時間もなかなかとれないので、ますますiPhoneに頼りっぱなしです。iPhoneではYoutubeが見られるのでPodcastに加えて、英語・中国語で現地の情報に触れるのに大いに活用しています。 初めは好きな番組名や興味のある人物・キーワードなんかを打ち込んでは次々出てくる動画を楽しんでいたのですが、どうしても偏りが出てくるので、最近は次のような方法で見る番組を選んでいます。 Youtubeのトップ画面を開いたときに、画面一番下の「国/地域」のところが「日本」になってますよね?これを英語の番組を見つけたいなら「南北アメリカ」なり「オーストラリア」なりに、中国語の番組を見つけたいなら「台湾」「香港」(「中国」はありません)に変更します。このままでも自分が選択した地域でよく見られている動画がざっと表示されますが、画面一番上の検索バーの横にある「ランキング」表示に切り替えた方が、個人的にはおもしろい番組が見つけやすいように思います。 最近はこれで噂のJ.K.Rowlingのハリーポッターシリーズに関する発表も見つけたし、台湾の「非関命運」というおもしろい番組も発見して、それ以来よく見ています。海外に住んでいたら全くこんなことをする必要もないのでしょうけど、国内にいたって、ケーブルテレビがなくたって、現地の情報にたーくさん触れることができるんですよ!Youtube万歳です。 ↑読んでくださっている方、ありがとうございます。励みになりまーす。クリックよろしくお願いします。 #
by mei_mokh
| 2011-06-26 23:08
2011年 06月 19日
道徳の授業かというようなタイトルですが。。。 私は大学生になるまで中国語はもちろん英語もまーったく興味がなかったし、必死に勉強し始めてからも「文法の勉強」のような受験勉強的なことをするのは大嫌いで、興味のある教材を使って自分がやりたい方法で勉強してきました。その結果、スピードがあるネイティブに向けの英語・中国語はわりと聞きとれるようになったし、自分が言いたいことを表面的にペラペラと話すのもわりと得意になったのですが、やはりきちんとした文法を使うのが苦手です。未だにわりと基礎的な文法項目について、「え、そうやったん?」と思うことがあります。あと動詞の活用なんかでも、受験勉強を頑張ってきた人ならば間違えないような変なミスをよくします。 ここ数年、そんな自分の英語・中国語力をバランス悪いな~と思っていました。これじゃまるで表面的なところではちゃんとしているように見えても中身は空っぽの豆腐建築じゃないか、と。 でもわりと最近になって、実はかなり外国語がうまい人でも「私、これだけはダメなの」と思っている分野があることに気がつきました。しかも私と同じように「ある能力(スピーキングなりリスニングなり)においてはかなりいい線行くんだけど、実は私の場合『これだけは』全然ダメなの」というように思っているのです。 そこで気がつきました。そうか、どんなにうまい人でも(恐らくバイリンガルの人でも)そのほとんどが「実は私、ここだけはダメだ」と感じている分野がある。ということに。そして多くの場合において彼らが「自分はバランスが悪い」と思っている、ということに。 私のように「コミュニケーションはとれるけど基礎がきちんとしていない」と感じている方、逆に「受験勉強などは頑張ってきたしテストでもいい点をとれるのに実際のコミュニケーションは苦手」と思っている方、「テストで点もとれるし聞きとれるし話せるけどいかんせん発音が悪くて通じにくい」という方、様々だと思います。 「私の場合、他はいい線行くのにこの能力においては一般の人よりダメだ」という考えは捨ててしまいましょう。なぜなら皆がそういう苦手分野を持っているのだから。ましてや「受験勉強をしなかったから基礎がない。これはさぼってしまったツケだ。」のように苦手分野を取り返せないと決めつけ、居直ってしまうのは何とももったいないことです。 私も文法の勉強をするのは苦痛ですが、楽しみながら頑張っていきたいと思っています。 あ、でもね、参考書を買って文法の勉強をしなくても、たくさん聞いて読んでいたらある程度は文法面も伸びるんですよね。TOEIC満点はとれんだろうけど。 。。。いかんいかん、この考えが本腰を入れて文法の勉強をするのを妨げるんです。 ↑読んでくださっている方、ありがとうございます。励みになりまーす。クリックよろしくお願いします。 #
by mei_mokh
| 2011-06-19 09:07
2011年 06月 18日
(勉強しているのに)外国語が話せない理由をあげだすと、語彙不足や文法面での問題点などテクニカルなことから、「勇気がない」や「間違えるのが恥ずかしい」といった心理的なものもあるわけですが・・・今回はすこし違った切り口から「外国語が話せない理由」を考えてみたいと思います。 例えばオーストラリア人である主人を連れて、日本人の友達や親せきの集まりに参加すると、みんなが盛り上がっているのに(主人が)どうも会話についていけていない時なんかは通訳してみるわけですが・・・通訳してみて意味は伝わっても、「?」という顔をしていたり、あからさまに「なんでこの話でそんなに盛り上がるの?」という顔をしていることがわりとあります。 考えてみると、話自体は大しておもしろくもないんだけど、話し手の口調だったり、ある芸能人の流行りのギャグがちょこっと入っていたり、聞き手のつっこみのタイミングなんかによって話が盛り上がっているってことがよくあるんですよね。そんな色んな意味でダイナミックな会話を訳してしまっても当然おもしろくないわけです。 皆さんは「あーなんでこんなにうまく(外国語が)話せないんだろう!」「もっとうまく話せたらいいのにな~」と思うときはどんなときでしょうか。 ある特定のトピックについて話し合う機会があって、自分が皆とシェアしたい明確な意見があったにもかかわらず、うまく表現できなかった。。なんて悔しい思いをしたときには、1人になってから「あの時はなんて言えばよかったんだろう?」と伝えたかった意見をスラスラ言えるようになるまで練習してみたらよいかと思います。こういったことを何度か繰り返すうちに、表現できることが少しずつ広がっていきます。 一方で多くの方が、普段家族や仲の良い友達と何とな~く話しているようなことをそのまま外国語で表現しようとして、うまくいかずむしゃくしゃされることが多いのではないでしょうか。 コミュニケーションの研究をされているニック・キャンベル先生(トリニティカレッジ教授)という方のご著書の中に、私のお気に入りのパラグラフがあります。 "娘は学校で友達と十分にしゃべっているはずですが、家に帰ってすぐまた携帯電話でしゃべっている。なぜでしょう。あれは情報を交換したいのではなくて、サルの時代から毛づくろいしあっているコミュニケーションの代わりだと思う。" (『ヒューマン・インフォマティクス』工作舎,ニック・キャンベル「表現豊かな声の秘密」) これほど日常的なコミュニケーションの真髄をついている文章はないのではないでしょうか。毛づくろいコミュニケーションは、情報を伝えるためのコミュニケーションとは違って、ただ何となく型の決まっている言葉のやりとり(例えばこういう発言をすれば相手は同調する、こういう発言をすれば相手はつっこむ、など)を楽しんでいるということがわりとありますよね。毛づくろいの代わりであるコミュニケーションをうまく他の言語で表現するというのは、多くの場合において大変難しい、或いは不可能であるといってもいいかと思います。 「話せない」を、「話すことがない(=他の人とシェアしたい明確な意見がない)」と混同してはいけません。「話したい」と思うならば、まず「話すべき自分の意見」をしっかりと持つことが何より大事です。日本語ではっきりと表せない考えは、もちろん外国語でも表せません。 ここに書いたことは日本語母語話者のみならず、誰もが外国語を話すときに普遍的に重要なことだと思います。しかし私たち日本語母語話者は「話す内容をしっかり持つ」ということを人一倍意識する必要があるかもしれません。 アルクが出版している"ALCOM WORLD"という月刊誌の2011年4月号に「マルチリンガル道場」という対談コーナー*がありました。そこに対談者のうちにひとりである鈴木武生さんという方(もう一人の対談者はダーリンは外国人でおなじみのトニー・ラズロさん)が以下のような発言をされていました。 「外国語を話せるようになるためには教養を高めることは重要だと思います。『英語は話す内容がなければ話せない言語だ』とよくいわれますが、これに対して日本語は非常に皮膚感覚の言語なんですね。あまり抽象概念や理屈を話すのが好きではないし、筋道立って言うことも好きではない。」 「英語は話す内容がなければ話せない言語だ」というのはよくいわれるんでしょうか。この対談だけからでは鈴木さんという方がどのようなことをイメージしてこの発言をされているのかはっきりとは分からないのですが、私は多かれ少なかれ「英語は話す内容がなければ話せない言語である」という意見に賛成です。 英語ほどでないかもしれませんが、これは中国語にも(恐らく他の言語にも)言えることです。 このブログを読んで下さっている方で「勉強しているのに外国語が話せない!」と悩まれている方がいらっしゃれば、50%、或いは80%ぐらいは「勇気がない」「自信がない」「間違うのがいや」といった心理的なことに加えて「実は話すことがない」ということが原因になっているのではないでしょうか、、というのが私の考えです。語彙・文法知識の不足といったテクニカルな面での問題は案外少ないかもしれません。そしてこういったテクニカルな面は、何とか自分が言いたいことを表せるようになってから、長い時間をかけて少しずつ磨きをかけていけばよいのです。少ない語彙・不完全な文法で自分の言いたいことをばんばん言ってくる外国人学習者を見ていると、つくづくそう思います。彼らは語彙・文法知識は少なくても、話したいことだけはたくさんあってしょうがないのです。このガッツ、見習いたいものです。 ↑読んでくださっている方、ありがとうございます。励みになりまーす。クリックよろしくお願いします。 #
by mei_mokh
| 2011-06-18 08:51
2011年 06月 14日
前々回、前回のような話を聞くと、「やっぱり日本人ってお人よしなのかしら~」と思ってしまいますが(そして実際のところそうなんでしょうけど)、海外に行くと全く逆のことを体験する場合があります。 はじめてアメリカに旅行に行ったときに現地の人たちがやたらと"Excuse me"と言っているのが気になりました。特に少し狭い場所ですれ違いざまに言う"Excuse me"。日本では「すみません」と言う必要がない場面、もしくは分かるか分からないか程度に頭を下げる程度でOKな場面でも、はっきりと"Excuse me"。なぜこの日本との違いをはっきりと記憶しているかというと、アメリカでたまたま入ったカフェで、ちょっと触れてしまう程度にすれ違ったときにいつもの癖で何も言わなかったら(多分相手の人はとっさに"Excuse me"と言った)、大きな声で"Say excuse me!"と叫ばれたことがあるからです。びっくりしました。こんな風に叫ばれることはあまりないでしょうけど、まあ私もひとこと言うべきだったんでしょうね。 あとは欧米諸国に行くと、自分がドアを開けたときに反対側から出てくる人がいたり、自分の後ろにも人がいるような場合には、その人たちのためにドアを開けておいてあげるのが一般的ですね。日本でも多くの方がされますが、欧米諸国では「絶対に」「さりげなくではなく」皆さんやられます。そんなときも笑顔で"Thank you"ですね。頭を軽く下げても、日本のことを知らない人には「あら、この人"thank you"言わないわ」と思われてしまうでしょう。個人的にはこの"Thank you"はわりとすぐに出てくるんですが、自分がドアを開けて人に"Thank you"と言われたときにさっと言い返す言葉が出てこないんですね。「どういたしまして」は"You are welcome"と習っているんですが、一瞬のコミュニケーションなので"You are welcome"はいささか長いのです。そこで言うなら"Sure"ぐらいがいいですよね。次に機会があればさらりと言ってみます。 ぱっと返すのが難しいといえば、なんといってもすれ違いざまの"Hi, how are you?"の返しです。"I'm fine. Thank you. How are you?"と習った通りに言おうとすると、相手はもう遥かかなたへ歩き去ってしまっています。色々試した結果いちばんうまくいくのは"Good."という返しです。余裕があれば"Good. How are you?"と返せればいいのですが、まずは自分が"Good."と答えることが大事かな。 日本は本当にサービス大国なので、お店に行っても店員さんとのやり取りで不愉快な思いをすることはあまりありませんよね。義母(オーストラリア人)が100円ショップで鏡を買ったときに「あの店員さん、100円のために3回(いらっしゃいませ。105円お預かりします。ありがとうございました。)も頭下げてくれたわよ。」と驚いていました。海外に行くとわりとよく「え~?」という態度で接客をしている店員さんを見かけますが、一方で全く商業的でない笑顔でまっすぐに目を見て"Thank you"と言ってくれる店員さんもいます。こういうマニュアル的でない、まっすぐ相手の目を見て言うあいさつというのは、私たち日本人は苦手かもしれませんね。これはなかなか素敵なもんです^^ ↑読んでくださっている方、ありがとうございます。励みになりまーす。クリックよろしくお願いします。 #
by mei_mokh
| 2011-06-14 08:33
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このブログでは英語と中国語を習得するのに効果的な学習方法を紹介します。また、知っておくと得する外国語を話すときの日本人の癖についても書いていきます。 by mei_mokh カテゴリ
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